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「効果的な技術伝承をしたい・・・」から始まりました。「技術伝承プロセスコンサルティング」

東 年男東 年男(あずま としお)
半導体製造装置メーカーで技術開発、マーケティング、フィールドオペレーションを経験後、教育センターの設立・運営を主導し、年間数千人の技術者の育成に従事する。人に自信と力を与えることを使命とし独立。数百人の組織運営の経験を基にした、能力と才能を育てる研修を実践している。
「効果的な技術伝承をしたい・・・」から始まりました。

最初の問い合わせは、大手食品製造装置会社からで、「効果的な技術伝承をしたいのですが・・・」とのお話から始まりました。ご担当の方は、貴重な技術を持っている熟練した技術者の知恵や固有技術をどうにかして若い世代に引き継ぎ、更なる顧客の発展に貢献したいと話されました。裏を返せば、貴重な技術の伝承ができず、顧客に納入した設備の運用に迷惑をかけている事や、顧客の新しい要求に十分応えることができず、顧客の信頼を損ねている状況をうかがい知ることができました。

私の経験

私は、電子産業機械の開発にたずさわり、そして様々な生産設備や装置の品質改善や技術指導を実施してきた経験を踏まえ、今回の依頼についても、効果的な技術や人財育成に関する情報提供や育成指導が可能であると判断し、依頼を受けることにしました。

技術伝承の効果的なフレームワーク

今回の依頼も下記の技術伝承のフレームワークを活用し、技術伝承プロセスを構築いたしました。 技術伝承のフレームワークは下記のようになります。

  1. 伝承するスキルを明らかにする
  2. 学習者のスキルの状況をまとめる
  3. 学習者にどのスキルをいつまでに身につけるのかを計画する
  4. 学習者にどのようにしてスキルを身につけるのかを計画する
  5. 学習者がスキルを身につけることを望むようにガイダンスする
  6. 学習者がスキルを身に付けたことを確認する方法を整備する
  7. 指導者が効果的なスキルの伝承方法を身につける
  8. 今後伝承すべきノウハウ、技術を形式知化するプロセスを確立する
  9. 伝承に関わる学習者並びに指導者の人事に関する種々の見直しを行う
  10. 伝承の関わる設備導入や管理、予算化を実施し、設備を整備する
よく見られる技術伝承の考え方

今回の場合もそうだったのですが、技術伝承に問題を抱えておられる企業様の場合、一般的には、「効果的な指導方法を手に入れたら問題は解決できるだろう・・・」というお考えの場合が多いようです。しかし現実には、現状の最高の指導方法を手に入れても、スムーズな問題解決には至らないことがほとんどです。ポイントは、技術伝承フレームワークの項目をバランス良く、導入、整備することが重要です。
また、この問題を抱えておられる企業様では、ほとんどの場合、伝承活動は、経験者と一緒に現場に入り、OJT方式で行われています。そして、残念なのですが、熟練者の経験知だけを学ばれています。経験知というのは、その固有の事象のみを知ることを意味します。大切で必要なことは、理論や他の現象をその経験知にあてはめ、そこから、普遍化した知識や情報に発展させ学ぶことが大切です。このことについても、普遍化を行えるノウハウの活用が重要です。

技術伝承で上手くいかない原因

一般的に技術伝承のプロセス構築で、失敗されている企業様を見ると、

  1. 伝承する技術について、抽象的な表現が多いこと。抽象的な表現であると、なんとなく理解するのですが、実際にこの部分の調整ができるかとなると、できる、できないの判断ができない表現となっています。
  2. 技術伝承を簡単にお考えの場合があります。技術を伝承するには、社員の労働時間の1割や2割の時間が必要となります。また、指導者にもそれ相応の時間が必要となります。それぞれの必要となる時間を得る為の、予算や施策、業務の再構築、人員の再配置などの取り組みが無いと、現実的には精神論や気合いで終わってしまいます。
■技術伝承プロセスを成功させるヒント(一部紹介)
  1. 具体的に何を伝承するのかを具体的、明確にします。
    学習者、指導者が共通の理解や認識を持つことが大切であり、その項目がその組織にとって未来の成果に貢献できる技術でなければなりません。
  2. 熟練者のノウハウ・情報を引き出すことが大切です。
    一般的に、熟練者は自分のやってきた経験の中で、伝承すべき技術を過小評価していることが多いことです。熟練者にとって、当たり前の技術として認識していることが多く、周りが引きだしてあげなければ、貴重なノウハウや技術が埋もれていることがしばしばあります。
  3. 伝承すべき技術を形式知化する。
    平易な言葉で言えば誰もが理解できるように文章化するということになりますが、多くの場合、熟練者の方に文章化を依頼しても、困難なことが多いものです。それは、技術内容を分かっている人にとって、どこまで文章化するかを考えながら作文することは非常に難しいのです。文書化の効果的な方法としては、学習者(初学者)が理解をした内容を書きだすという方法です。学習者にとっても、学んだ内容を文章化することは、改めて技術内容全体を見直すことができ非常に良い結果が得られます。
  4. 早い時期の形式知化が重要。
    プロジェクト終了後も忙しいものですが、新しいこと、失敗したことなどを経験した時に関係者が集まり、何が良かったのか、何が問題だったのか、新しいことは何があったのか、今後どうするのかについて、その時、まとめることが最も重要なことです。半年も、1年もたってからノウハウや技術を思いだそうとしても、良い的確な情報は集まりません。それが技術伝承を困難にしている大きな要因です。

以上は、実際にコンサルティングで、お話しする技術伝承のほんの入り口のノウハウヒントですが、上記以外に、フレームワークに沿って、学習者のスキルマップ(インベントリー)の効果的な構築の方法や、指導者が短時間で学習者の学ぶ気持ちを高め、効果的に指導する方法や、熟練者のスキルを形式知するコミュニケーションとノウハウ、企業内においての予算化のポイント、経営層説得資料などのコンサルティングを通じて技術伝承プロセスの全体像を構築する情報提供を行います。

■伝承プロセスコンサルティング後に得られた成果

技術伝承のプロセスを導入したことで、最も効果のあったことは、社員が常に自分は何を勉強するのか、どのような情報や技術を学ぶ必要があるのかを意識し、自分から進んで、「○○の業務に参加させてください・・・」という発言が生まれたことです。組織活動そのものが積極的になり、それにより、技術の獲得が進み、顧客満足を得られたことは言うまでもありません。また、プロジェクト員の構成を検討する時も、スキルデータベースを活用し、効果的、効率的に業務構築、運営に繋がるという良い結果も得られました。
さらに何よりも得られた大きな成果は、その企業にとって非常に重要な核となる知識やノウハウの蓄積が始まり、新しい問題の解決に貢献し、また新しい発想やアイディアの始点になり、業績に直結したことです。

一度、伝承プロセスが回転し出すと、企業ノウハウの蓄積が進み、企業力の向上や社員のスキル向上が達成され、結果、顧客満足、業績向上に繋がりました。

研修プログラムの汎用版は、研修プログラム→オリジナルプログラムの中にございますので、併せてご参照ください。


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